行政書士は簡単な資格ではありません。
2~3回の試験で合格が割と普通な試験です。
中には少数ですが10年かけても合格できない人がいるのも事実です。
私が受験をしてから数年経ちました。
合格後、このブログを通して行政書士試験を見てきてわかったことがあります。
受からない多くの人には共通する特徴がありました。
「行政書士に受からない決定的な理由」を解説していきます。
初学者の人も、リベンジの人も当てはまったら要注意
情報の取捨選択の時点ですでに負けているから。
この記事はかなり厳しめな内容になっています。
人によっては気分を害するかもしれません。
それでも良いという方だけご覧ください。
では詳しく解説していきます。
情報戦ですでに負けている。
残念ながら不合格になっている人に目立つ傾向として、勉強を始める前からかなり不利な条件で勝負をしようとしています。
- 相対評価の試験で、他の受験生と同じことしかしていないのであれば、大多数と同じ結果になる。
- 一般人+独学で合格できる人は極めて少数
- にもかかわらず、勉強時間ですら予備校生に負けている人が大多数
試験に限らず、これで勝てる勝負ってあるんですか?
厳しい言い方になりますが、落ちるべくして落ちていませんか?
行政書士試験は相対評価の試験!?
何言ってるピヨ?
行政書士試験は300点満点中180点が合格点の絶対評価の試験ピヨ。
絶対評価・・・・基準を超えたら全員合格
相対評価・・・・点数が良くても、悪くても一定の割合が合格
- 令和元年、平成22・23年など択一が難しい年は記述の点数が全体的にかなり高い。
- 逆に、択一が比較的易しい年は記述の得点が全体的にかなり低い。
- 平成26年の補正措置。
特に令和元年の記述の採点は驚きました。
満点者続出。
なぜ、このような調整ともとれる採点をするのでしょうか?
合格者数を年平均5000人前後に調整しているのではないかということが、データから見て取れます。
つまり、絶対評価の試験制度ではあるのですが、実際は相対評価に近いとすれば辻褄が合うわけです。
行政書士に受からないのは普通のこと
普通というのは主に多数派を指します。
毎年、4万人以上が不合格になる(欠席含む)行政書士試験において、多数派とは不合格者のことです。
では、毎年、毎年4万人の落ちた人たちは、
- 過去問を徹底的に学習していなかったのでしょうか?
- 数百時間の勉強をしていなかったのでしょうか?
- 過去問集を何十回もぶんまわしてはいなかったのでしょうか?
記念受験の層も確かにいますが、多くの人は真剣に合格を目指し、努力を積み重ねてきて届かなかったのではないでしょうか?
一般人+独学で合格している人は受験生の2%もいない
毎年5万人程度の人数が行政書士試験に申し込みます。
この中で、
- 法学部や法科大学院卒又は在学中ではなく、
- 司法試験や司法書士受験生でもなく、
- 予備校や通信講座を使わずに
- 独学で合格できる人は、めちゃくちゃ甘く見積もっても1000人もいないと考えます。
申込者が大体5万人のうちの1000人
つまり、たったの2%ほどであるということです。
何か根拠があるピヨ?
データー的な根拠は、、、、載せることができません。
予備校や講座が乱立し何年も経営できていること自体が証明
ただ、予備校にしても、通信講座にしてもかなりの数の企業が参入していることは知っていると思います。
受講料を考慮して、十分に経営が成り立つ範囲を考えれば、合格者のうちのかなりの割合が講座を受講していると考えるのが妥当です。
- 合格率が独学と変わらなければ誰も利用しない。
- 利用者が少数では経営ができない。
この2点は当たり前のことですよね?
フォーサイトを例に考察
フォーサイトは公式に様々な数字を表示してくれています。
公式サイト によると、行政書士講座の累計受講人数はおよそ65.000人、
すべての講座の累計が28万人との記載があり、
ざっくりと4人に一人は行政書士の講座を受講していることになります。
会社沿革には2016年に累計15万人、2017年に累計19万人と表記。
この記事を書いている時点が2020年末ですので、単純計算で一年間で3万人。
4人に一人が行政書士講座であることを考えると、年間およそ7500人。
因みに、フォーサイトの合格率は2019年42.6%と公表されています。
合格率はフォーサイトを受講して標準学習時間以上(500時間以上)学習をした受講生の結果と記載がありました。
※令和2年の合格率はアンケート回答者での統計に一本化されています。
2020年フォーサイト合格率41.3%
法律に人生をかけて何年も勉強してきた人たちとも同じ土俵で争う試験です。
同様に、人生をかけて挑む司法試験や司法書士試験、国家総合職の公務員などは根本的に法律を勉強している時間が異なります。
これらの受験生が滑り止めを求めたところで何ら不思議ではなく、合格者の割合も相当高いと考えても不自然ではありません。
大卒の人は大学受験時代に滑り止めを受けた経験ありませんか?
同じことですよね。
これらの受験者数が一定の割合で行政書士試験になだれ込んでいて、合格者のかなりの数を占めていると考える方が自然です。
残りが独学合格者なのですが、
他資格、ロー出身、予備校や講座でガッツリプロの指導を受けてきた人たちと同じ割合で独学の合格者がいると考える方が不自然です。
そうでなくても、全体の合格率は10%ちょい。
仮に、同じ割合であっても3%程度です。
どう考えてもそれよりは少ないよね、ということで甘くみて申込者の2%が初学者が独学で合格できる割合だといってもそこまで変ではありませんよね?
1%、500人程度の年があっても何ら不思議はないのです。
独学で合格はできるが、勝負の勉強時間ですら予備校生より少ないのが現実
では、一般人が独学で合格することは無理なのでしょうか?
答えはNOです。
私は本屋で買える教材と、無料の公開講座しか使っていません。
ですが、独学は本気でおすすめしません。
理由は、ほとんどの人が勉強時間ですら予備校生に負けているからです。
多くの情報は嘘ではない、しかし再現できますか?
あなたはこの記事にたどり着く前に多くのブログやサイトを読んできたと思います。
では、その中で行政書士試験に合格するために必要な勉強時間を1000時間以上とするサイトやブログはどのくらいありましたか?
私の見た感じでは、1000時間以上は少数派です。(2020年末現在)
200時間や400時間、3ヶ月やそこらで合格したという話は嘘ぴよ?
いえ、おそらくは事実です。
勉強効率で独学が講座を上回ることはほぼ不可能
勉強の効率において、独学が講座を超えることは、一部の地頭の良い人や勉強自体に相当慣れている人以外、ほぼ不可能です。
かつてこんな実験をしました。
法律の勉強を全くしたことがない妻のあいに記述の過去問に挑戦してもらったのです。
詳しくはこちら
実験で使ったのは令和元年度、第46問。
初学者の方であれば、スマホを片手に書店に行って、スマホで行政書士試験センター
から問題を見ながら該当箇所を立ち読みしてみて解いてみてください。
効率という点で歯が立たないか多くの方は実感できると思います。
効率×時間=勉強量、効率で勝てないなら時間で勝つしかないのだけど
効率で劣るのはしかたがない、ならば時間で挽回するしかないわけです。
ですが、その勉強時間ですら受講生には及びません。
例えば、私の一押しのアガルートアカデミー行政書士講座では講義時間だけで300時間程度です。
ある程度知識を定着させようとすれば、講義は3回程度、過去問演習は5~10回程度こなす必要があります。
実際に、合格者インタビューでも似たような回数の方がいます。
軽く1000時間は超えてますよね?
でも、独学で合格できる勉強時間を1000時間以上だといっている情報は少数派であることは先ほども述べました。
つまり、情報戦の段階ですでに勝てない勝負をしている
難易度や勉強時間に関しては情報が多いところです。
- 実際に400時間以下の勉強時間で合格している人はいる。
- 短期間で楽々合格という話も多数。
- 6割で合格できる絶対評価の試験。
- 法律系の登竜門。
- 法律の基礎の部分しか出題されない。
以上のような情報が主流なのです。
ですが、
- 制度的には絶対評価であるが、相対評価の色が明らかに出ている試験で
- 効率で勝る講座受講生よりも少ない勉強時間で合格することが本気でできると思いますか?
- つまり、勉強を始める前から不利な戦いに挑んでいる
- 現に、初学者が独学で合格できる可能性は甘く見ても申込者の2%。
行政書士に受からないを脱却するために
では、受かるためにはどうすればよいのでしょうか?
全受験生の中で上位10%に入るしかないわけです。
そのためにできることは以下のどちからしかありません。
- 独学で2%に入るための勉強量を確保する。
- 量が厳しいのならば効率を買う。
2~3回受験が当たり前ということは
先ほどもいいましたが、2~3回の受験など珍しくも何ともありません。
主流の情報で一年あたり600時間勉強をしていたならば、3年で1800時間勉強しています。
結局、勉強時間が1000時間どころではないピヨ。
時間がないなら効率を買う
とはいえ、1000時間以上も次の本試験まで取れないという方もいると思います。
であれば、独学はやめた方が賢明です。
効率を買いましょう。
効率は安い買い物ではないが
効率を買う、つまり講座を受講するということは安い買い物ではありません。
ですが、勝算が高いのはどちらかを考えたら、複数年受験したつもりで合格後に同等かそれ以上の価値を得ることは難しいことではありません。
例えば、仮に20万の講座で合格できたとします。
次の年に、独学で勉強するはずであった600時間を時給千円でバイトでもすれば、収支はプラスです。
金銭的な収支にならずとも副業にチャレンジするという選択肢もあります。
独立型の資格である行政書士には自分で稼げる力が必須だと考えます。
多くの行政書士の殺し文句でもある「時間は買えるのです」を自らの身でもってまず体験してくださいという話でもあります。
もちろん、講座を受講すれば合格できるとは言いません、でも
当然ですが、講座を受講すれば合格できるわけではありません。
しかし、独学で挑むよりは何倍も勝算があるのも事実です。
でも、どの講座を受講すればよいのか、多くてわからないピヨ。
一応おすすめはこちらの記事にまとめています。
厳しいのはわかったけど、どうしても独学でないと経済的に無理ピヨ。
という方もいらっしゃると思います。こちらをご覧ください。
あくまで、どうしても独学でないと無理な人限定です。
本気で独学はしんどく、辛いです。
行政書士に受からない決定的な理由は情報戦ですでに負けているから
- 過去問を徹底的に学習することも、問題集を何十周もぶんまわすことも、多くの受験生がやっている。
- つまり、多くの人が見ているであろう勉強時間や勉強方法は多くの人が実践している。
- 同じことをしていても、相対評価の色が濃い試験で上位10%程度には入れない。
- まして、独学で初学者が合格できる確率は2%にも満たない。
- 効率で講座受講生を超えることは、ほぼ無理。
- 圧倒的な学習量で凌駕するか、効率を買うのどちらかしか勝率を上げる方法はない。
- 独学ならば勉強時間で勝るしかない。
- しかし、勉強時間ですら予備校生に及ばないのでは勝ち目はない。
- 講座を受講したから合格できるわけではないが、勝率は上がる。
行政書士に受からないのは情報戦ですでに不利な勝負を挑んでいるからだという意味がご理解いただけると幸いです。
追記:2021年3月27日YouTubeで当記事の内容を紹介していただきました。
独学で令和2年度に合格されたけいチャンネル、けいちゃんの動画にてご紹介をいただきました。
肢別過去問を52周という驚異の回転数のみならず、ウォーク問や予想問題集も6冊(であってますか?)こなすという圧倒的な学習量で合格された猛者中の猛者、努力の達人です。
受験生の方には刺激にも参考にもなる点が非常に多いと感じますので、独学で戦うと心に決めた方はチェックすべきチャンネルです。