行政書士の資格を得ることがどのくらい難しいのか?
自分に取得可能なのか?
と疑問をもって偏差値を知りたいと思う人は多いと思います。

私も受験時代はかなり気になっていました。
ズバリ言います。
行政書士の偏差値は60~63
ただ、偏差値は難易度をあらわしてはいません。
資格の価値とも一切関係はありません。
つまり、意味のない数字なのです。
順を追って説明していきます。
- 行政書士の偏差値は60~63!?
- 偏差値60ってどのくらい?
- 資格の偏差値に意味はない。
- 偏差値が教えてくれる超重要な真実
行政書士の偏差値は60~63!?
行政書士の偏差値は60~63です。
年度によって変わります。
- 令和元年 偏差値63
- 平成30年 偏差値61~62
- 平成29年 偏差値60
となります。
大雑把に言うと

行政書士の偏差値は60前半ぴよ。
偏差値60前半ってどのくらい?
人生の中で最も偏差値を意識するのは受験ですよね?
では、偏差値60前半というのはどのレベルなのでしょうか?
大学を例に上げてみましょう。
- MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政の頭文字)
- 関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)
※あくまでも目安です。
※学部・学科により大きく異なります。
では、行政書士試験のレベルはMARCHや関関同立と同程度なのか?
では、偏差値が同じくらいの大学と行政書士試験は同じ難易度の試験であるといえるのでしょうか?

答えはNOです。
確かに、行政書士試験の一般知識の問題は偏差値60程度の大学入試レベルであるといわれています。
ですが、偏差値が同じなら難易度が似ているとするのは無理があるのです。
偏差値≠難易度
では、高校受験の偏差値50の人と、
大学受験の偏差値50の人の学力レベルは同じでしょうか?
どう考えても違いますよね。
大学受験のレベルで偏差値50をとる方が難しい。
資格試験では偏差値に意味はない
結構よく勘違いされているのですが、偏差値は難易度ではありません。
偏差値とは何かについて軽く触れておきます。
偏差値とは何か
行政書士の偏差値として上げた、60~63の意味は
- 令和元年 偏差値63・・・上位11.5%
- 平成30年 偏差値61~62・・・上位12.7%
- 平成29年 偏差値60 ・・・上位15.7%
となります。

どこかで見たことある数字ピヨ。
はい、この数字は合格率です。
※受験生の得点分布が発表されていないため正確ではありません。
※足切りがありますので、必ずしも得点の上位が合格するわけではありません。
ではなぜ、偏差値=難易度だと勘違いしてしまうのか?
ではなぜ、私たちは偏差値が高いと難しい、低いと易しいと思ってしまうのでしょうか?
おそらくは高校や大学受験の影響であるといえます。
大学受験を例に上げると、Fラン大学本命の人も東大本命の人もセンター試験や業者の模試を受けますよね。
そうすると、大学受験世代の全体に対する自分の位置付けがわかったほうが便利なわけです。
比較的簡単な大学を受験する人も、難関大学を受験する人も同じ問題で学力の分布を図る仕組みがある。
だから、大学受験において偏差値は難易度と似たような意味合いでも問題はないわけです。
しかし、資格試験にセンター試験のような共通の実力を測る仕組みはありませんし、必要もありません。
行政書士試験においては偏差値は合格率と同じ意味
偏差値が教えてくれるのは、自分が上位何%にいるかなのです。
- 行政書士試験において合格するためには合格点の180点以上得点する必要がある。
- 180点以上得点でき合格した受験生の割合が合格率。
- 合格率に達した受験生が上位何%に位置したのかを分かりやすい数値にしたものが偏差値。
- つまり合格率≠難易度と同様、偏差値≠難易度
でも、知りたいのは母集団の難易度
とはいえ、行政書士試験の客観的な難易度を知りたいわけです。
行政書士試験を受験している全体のレベルがどの程度で、その中で合格点をとれる実力はどの程度なのかが知りたいわけですよ。
そして、偏差値という数字は抜群に難易度をイメージしやすいとも言えます。
ですから、無理やり当てはめてみましょう。
やっぱり偏差値は難易度ではない
- 受験申込、約55万人
- 受験資格、高卒見込み以上年齢制限なし
- Fランク受験者から東大受験者まで幅広く受ける試験
- 受験申込、約5万人
- 受験資格なし
- 司法書士合格者・司法試験受験者から記念受験まで幅広い
結構似てませんか?
特に重要な受験者層が似ているなら、分布も似ていても不思議ではありません。
だとすれば、行政書士の難易度としての偏差値も60前半でそこまで外れてはいないといえます。
ですが、問題が出てきます。
同じ理屈で比較してみると、宅建士の偏差値も60なのです。
では、宅建士と行政書士の難易度が同じなのかと言われたら、一般的には差があるといわれています。

実際に宅建と行書の共通部分の問題の難易度は違います。
やはり資格試験において偏差値は難易度を示す指標にはならない。
偏差値が教えてくれるとても重要なこと
偏差値が役に立たないかというとそうでもありません。
とても重要なことを教えてくれます。
偏差値50、平均点では不合格であるという事実。
ごく当たり前の話なのですが、人並みの努力では平均的な結果しか出せません。
平均的な結果では不合格になるのが行政書士試験です。
- 勉強時間の目安が600時間だから、
- 過去問のみで合格してる人もいるから、
- 独学で合格してる人がいるから、
- 会社法捨てても合格してる人がいるから、
これだけ情報が豊富な世の中です。
大半の受験生は同じことをしています。
同じ努力では平均的な結果しか得られません。
平均的な結果では不合格になる試験であるということを偏差値は明確に示してくれています。