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行政書士の過去問は何年分を何回やればよいのか?

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独学
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行政書士試験合格を目指すうえで過去問は極めて重要であることは間違いありません。

でも、行政書士の過去問は何年分を何周すれば効率が良いのか気になりませんか?

私は受験の頃めっちゃ気になりました。

先に結論から言いますと、

過去問って何年分を何周やればよい?

過去10年分を最低6回

です。

もちろん、何も考えずに6回やったら合格ラインの力がつくかと言われたらNOです。

残念な結果になった人で、過去問10周とかしていた人の話をほぼ毎年聞くピヨが、6周で大丈夫ぴよよ?

あくまで、最低6周といっているわけです。

問題によっては6回以後は全く触れない問題もあれば、10回以上繰り返す問題もあります。

その基準も併せて説明していきますね。

この記事の内容

✅過去問って何年分必要?

✅過去問って何周まわすの?

✅6回以後全く解かない問題と10回以上解いた問題の選択基準は?

この記事を読むと過去問の重要性が合理的に納得でき、より効率的な勉強に役に立てると考えています。

過去問って何年分必要?

過去問を過去何年分学習すればよいのかについての答えは非常に簡単です。

最も良いのは平成18年度以降の過去問すべてです。

さっきは10年分と言ってなかったピヨ?

ここで2つの疑問が出ると思います。

  1. 平成18年度以前の過去問はやる必要はないの?
  2. なぜ、10年分?最良は18年以降すべてなのに。

平成18年度以前の過去問はやらなくてよい?

やる、やらないで言ったら、やった方が良いに決まっています。

ですが、限られた時間の中で効果的に勉強をしなければいけない行政書士試験において、優先度は高くないのです。

なぜ、平成18年度なの?

知っている方も多いと思いますが、

行政書士試験は平成18年度の試験から制度改正が行われ今と同じ形式になりました。

平成18年より前は出題科目、出題形式から見てもほぼ別の試験と言ってもよいので、現行の試験対策としてはあまり効果的とは言いがいたわけです。

なぜ、過去10年分でよいのか

現行の試験制度は平成18年度からです。

当然、過去の試験問題としては平成18年以降すべてを学習するに越したことはありません。

ですが、大きな問題があります。

  1. 行政書士の試験科目の法律は頻繁に改正されている。
  2. 試験科目の法律が頻繁に改正されるために、過去問によっては問題自体が成立しなくなったり、答えがないものがいくつもある。
  3. 最適化された古い過去問自体が手に入らない。

行政書士の試験科目は頻繁に改正されている。

改正されていないのは憲法と国家賠償法だけではないかと言うくらい試験科目の法律は頻繁に改正されています。

改正頻度の高い地方自治法の一部改正なら大した影響はないのですが、

行政不服審査法の大幅改正や行政手続法の改正など影響の大きい科目の改正もここ数年の話です。

個人情報保護法や商法、会社法も改正されています。

そして、ついに令和2年度の試験から民法の債権法大改正が試験対象となります。

問題として成立しない、答えがない、答えが複数の問題が多発。

行政書士試験の試験科目の法律は頻繁に改正さるために、出題当時は成立していた問題が問題として成立しなくなったり、答えが複数になったり、回答不能になった問題すらあります。

つまり、過去問学習をするにしても、現行の法律に対応している問題でないと学習の意味がないどころか、間違って理解してしまう可能性がある。

たちの悪いことに、問題によっては改正前は正しかったことを誤りの肢として入れ込んできている問題もありました。

複数回受験で令和2年受験予定の方は要注意。

最低限民法だけでもいいので、必ず最新の教材を使ってください。

現行の法律の最適化された過去問で手に入る限界が10年分

書店で手に入る過去問、通信講座の問題共に最新年度のものは最新の改正に対応しています。

ですが、書店、講座共に多くても10年分なのです。

つまり、最新の改正に対応した10年分以前の過去問の入手が非常に難しいため、妥協して10年分でよいといっているわけです。

過去問は何回やればよいのか?

非常に考え方の多いところであることは承知しています。

過去問と同じ問題は出ないのだから一回読めば十分ピヨ。

過去問ひたすら何十周も繰り返せば、過去問だけで合格できるピヨ。

などの意見がある訳で、どちらでも結果を出している方がいるのは事実です。

ですが、私の考えはこれら2つのいいとこどりをしようと言う方針です。

その結果が、最低6周なのです。

もちろん、単に6周すればOKというわけではありませんよ。

過去問を周回するうえで3つのステップを意識しながら進めていくと効果的なのです。

過去問周回の内訳

1⃣テキストを理解するため、理解度確認の小テスト的に最低3周

2⃣問われ方、引っ掛け方を研究するために最低2周

3⃣総チェックとして、最低1回

ただし、基礎法学、一般知識の政経社・文章理解を除く

テキストを理解する目的で過去問を利用する

最初に質問をさせてください。

テキストは何から作られていると思いますか?

条文と判例ピヨ。

確かにその通りなのですが、例えば民法の労働など載っていません。

地方自治法もかなりざっくりなはずです。

条文、有名な判例を網羅しているわけではありません。

このテキスト内容の取捨選択は出題傾向から判断されています。

つまり、市販・講座の専用テキストに関わらず、内容は過去問を軸に作られています。

よって、テキストの内容の理解の確認をするのに過去問は最適な素材と言えるのです。

理解度確認のために効率的な問題形式は一問一答形式

テキストの理解を確認するうえで効率的な問題形式は一問一答方式です。

○×で答えるやつですね。

読んだだけで覚えられたら苦労はしないのですが、私たち一般人にはそんな特殊能力ありませんので、確認テストをすることで記憶に定着しやすくしていくわけです。

メリット
  • ○×形式は時間をかけずにどんどん進められる。
  • 脚別で正誤判定できるので、理解度を細かく図れる。

おすすめの一問一答形式問題集

おすすめの問題集あるピヨ?

超有名どころですが、合格革命千問ノックです。

千問ノックは基本事項の確認にはちょうど良い分量と内容です。

○×が1000問なので大した量ではありません。

ハイスピードにこなせますので、初学者の方が最初の一冊目におすすめな問題集になります。

注意点としては、これだけで十分な実力がつくとは思わないこと、あくまで小テスト的な使い方がおすすめです。

ちなみに、一応千問ノックは厳密には過去問ではありませんが目的は十分に達成できるので過去問と同じように扱っています。

注)ほどほどのボリュームで、一問一答形式で、法令順に並んでおり、改正に対応している。この条件を満たす行政書士試験対策用の過去問題集であれば何でもOKです。

一問一答形式問題集の効果的な使い方

テキストの内容を理解、理解度の確認のために一問一答形式の問題集を最低3周やっていくわけです。

それにはコツがあります。

このコツが非常に重要です。

  1. 一回目:インプットの直後に最初の一回
  2. 二回目:翌日に同じところをもう一回
  3. 三回目:2週間後に再挑戦

忘れた頃に思い出す負荷を脳に与えてやります。

一日の勉強の流れのイメージとしては、

  1. あれば2週間前に解いた問題に再挑戦
  2. 先日やった問題を再挑戦
  3. 本日分のインプット
  4. 本日分の問題

結構一日の勉強量多そうに見えますよね?

ですが、最初の3周はとにかく速度が大切です。

肢別過去問は使わない?

千問ノックと同じく合格革命の肢別過去問集という非常に優れた過去問集があるのですが、分量がめちゃくちゃ多いので、今回は紹介しません。

ただ、この問題集は昭和63年以降の問題を収録しており、貴重な古い過去問を体験できるのは非常に大きなメリットです。

ただ、最初の3周程度はとにかく速度が大切ですので、ボリュームの多すぎる肢別よりは千問の方を押します。

どうしても知識量的に不安に思うようになったら、今回紹介しているステップを一通り終わらせてから挑戦してみてください。

そのころには非常にサクサク進むはずです。

問われ方、引っ掛け方を研究するために過去問を利用する。

既に、一問一答形式で最低3周はこなしているわけですから、ある程度の知識は身についている前提で次の段階です。

ここからが本番です。なるべく早い時期にこの段階まで進みましょう。

過去問の周回は継続しつつも、ひっかけ方、問われ方などより実践的な解法を意識しながら進めていきます。

ここで必要になってくるのは、5肢択一の問題集です。

選択基準は10年分の過去問が入っており、法令別に並んでいる問題集なら何でもOKです。(必ず、改正民法に対応していること)

おすすめはこちらです。

法令編と

一般知識編です。

問われ方を考えながら過去問を解く、ただ解くのではなく出題意図を考える

5肢択一の問題のパターンがいくつかパターンがあります。

  1. 基礎知識が選択肢の中に一つだけあってそれを選ばせる問題
  2. 基礎知識4つに、細かい論点が一つで、正解は細かい論点
  3. 基礎知識一つに、やや難しい選択肢、難しい選択肢で組み合わせをさせる問題

他にも色々なパターンがありますが、

重要

問題を実際の形式で解いていく中で、何がわかればこの問題の正解はだせたのか?

出題者はこの問題で何を聞きたかったのか?

を考えながら解いていく。

本当にすべての肢をわからなければ解けないのか?

問いかけながら、解いていきます。

ひっかけ方は特にメッセージ性が強い。

ひっかけ方もバリエーション豊富です。

類似の条文や判例と一部をすり替えてくる。

例えば、憲法で裁判官の報酬が減額されない、の裁判官のところを議員にしてみたり。

天皇の権能と内閣の権能を混ぜてみたり。

行政法手続法では申請の不許可の時に理由の提示に条件が付いたら?

このように、何かをつけ足したり、引いたりしてこの場合はどうですか?と聞いてきます。

なんとなくの知識では正解出させないぞと言われているみたいピヨ。

そうだね。

もう一つ言えるのはこの手のひっかけをしてくるときは細かい論点ではなく基本が多いの、基礎を完璧に固めていますか?と言われているようだね。

ぬいぐるみに向かって全肢解説できますか?

いよいよ過去問学習も終盤戦です。

すでに、過去問にも慣れています。

過去10年分に限っては見たことない問題はありません。

ここでやるべきことは、単に問題に対して正解を出せるだけでは足りません。

超重要

切る肢はなぜ切るのか?

その根拠は?

自分の言葉で実際に発声して解説してください。

その際、解説をそのまま読んではいけません。

解説は自分の声に出した内容があっているのかどうかの確認に使います。

調べる必要がある場合は、テキストで調べます。

人に解説するのが一番良いのですが、まあ難しいです。

小難しい法律の話聞いてくれる人などそうそういません。

ですから、PCの画面に向かってでも、ぬいぐるみに向かってでも構いませんので、実際に自分の言葉で声に出して解説します。

ティーチングテクニック、再言語化と呼ばれる手法で効果は大きいです。

自分の言葉で解説する必要があるといっても、ブログや動画にするのはお勧めしません。

記事作成や動画作成は勉強以外の要素がかなり大きいため無駄が多いです。

また、行政書士試験レベルでは問われないような細かいことまで気になってしまうのでドツボにはまります。

情報発信は合格後にしましょう。

10分調べても解説できない問題はひとまず置いてよし。

解説をする必要があるからとはいえ、一問に30分も一時間もかけていては終わりません。

10分時間をかけてできなければ、解説を読んで、ひとまず置いておきます。

別に5分でもいいのですが、必ず制限時間を設けて下さい。

100均でキッチンタイマー買っておくのも手です。

スマホだと、どうしても気が散るので。

ただし、その10分は集中しましょう。

総チェックをして、解説できないところは繰り返す。

いよいよ最終段階です。

もう一度、最初から千問ノックとウォーク問の問題すべてを自分で解説しながら解いていきます。(選択基準さえ満たしていれば他の問題集でもOkです。)

自分で納得のいく、高校生あたりに教えても理解してもらえるであろう、解説ができる問題についてはもうOKです。

くどいようですが、声に出してください。

講師になった気分になりましょう。

ただし、調べる必要があったり、10分経っても言語化できない、自分が聞いてもよくわからない問題は繰り返します。

この後は、繰り返す問題だけをやっていけばよいです。

話すのが苦手な人もいるため、解説のテンプレ

この問題は、○○を聞いてきています。

選択肢の①と④がわかれば正解は出せます。

選択肢の①は△△だから正しくて

選択肢の④は××のところが間違っています、××のところが○○であれば正しい肢になります。

残りの選択肢②は前半は正しいのですが、後半の部分が間違っています。正しくは○○

・・

・・

・・

こんな感じで一人でぶつぶつ話していきましょう。

書くより、話した方が早いのと、記述対策としても十分機能します。

何回やってもわからない問題もあります。

理想はすべての過去問を解説できるレベルにまで持ってくることですが、実際はそううまくはいきません。

どうしても、わからない問題もあれば、うまく説明できない肢もあります。

10回やってもわからなければ捨ててよいと思います。

まとめ

過去問は10年分を最低6周はしましょう。

現行法に対応している過去問集が10年分しか手に入らないため。

最初の3周は基礎固めのため、速度の出やすい一問一答形式で、後半の3周は出題意図を意識しながら問題の解説ができるレベルにまでしっかり理解をしていきます。

過去問は行政書士試験において最も重要なツールです。

徹底的にしゃぶり尽くしましょう。

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