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2024(令和6)年行政書士試験は過去問で何点取れたのか?

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行政書士を知る
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過去問が大切だという話はよく聞きますが、実際に何点くらいとれるの?

このような疑問をお持ちの方多いのではないでしょうか?

本試験終了直後「過去問がでは歯が立たない、過去問に意味がない」と言う方も少なくありません。

実際どうなのか検証してみました。

対象は2024年試験。

まず結論。

2024年の問題を過去問知識で取れる点数は92~112点。
過去問は最も優秀な教材、最優先で学ぶべきものである。

行政書士試験の合格は180点以上なので、全然足りないように感じるかもしれませんが、そんなことはありません。

では、詳しく見ていきましょう。

2024(令和6)年行政書士試験は過去問で何点取れたのか?内訳。

過去問は探せる範囲で年度を問わない。
92点~112点。記述式を除く全体の38~47%

過去10年は文字通り、過去10年分の出題、平成26年まで。
60点~78点。全体の25~32%

合格革命20204年度版肢別過去問題集(使用者が最も多いと思われる問題集かつ、過去10年以前の問題を含んでいるため)。
76点~92点。全体の32~38%

過去問過去10年肢別
基礎法学000
憲法211
行政法161013
民法332
商法会社法101
多肢選択000
基礎知識112
計(問)23問15問19問
点数換算(点)92点60点76点
占有率(%)38%25%32%
△込み(問)5問3問4問
点数換算(点)112点78点92点
占有率(%)47%32%38%

  • 点数換算:問題数×4点、多肢選択が過去問では厳しい年なので1問4点の択一のみ考慮。
  • 占有率:記述を除いた240点満点のうちで何%占めているか。
  • △:過去問知識で取れるとも取れないとも判断がつかないもの、近いけどズバリではないなど曖昧なものをまとめて△扱い。
  • 点数に幅があるのは△を含んでいるため。

数字だけを見れば、過去問再出題のみでは合格点に届かない。

過去問全体では92~112点取れることになります。

行政書士試験の合格点は180点であるため、少なくとも後88点以上取る必要があるわけです。

数字だけを見れば、過去問の再出題のみでは合格点に届かないことになります。

反面これをもって、「過去問だけで合格できない」理由にはなりません。

行政書士試験には、様々なタイプの問題が出されます。

一般常識を問う問題もあれば、思考力を問う問題も出てきます。

これらは過去問での対策は難しいものの、すべて取れないということもまずありません。

もちろん、取れない・取る必要のない、いわゆる捨て問も存在します(2024年問題55など)。

基礎知識がわかりやすいかもしれません。この年の基礎知識はかなり取りやすく、9~10問(36~40点)取れている人も少なくはありません。

では、どの程度過去問知識で対応できたのかといえば、せいぜい1問個人情報保護法くらいでしょう。

過去問の問題点

過去10年や肢別過去問集は過去問題ではありますが、過去問題すべてではない。

過去10年以上前の全問題、かつ現行の法改正に対応されているものは市販書では(私の知る限り)ありません。

知らないだけの可能性はありますが、、、、、。

過去10年の問題で取れる点は60~78点。

肢別過去問集で取れるのは76~92点。

両方やれば、60~78+76~92=136~170点になるわけではない。

重複しているからです。

過去10年分にしても、肢別にしてもどちらかだけをやればよいという話には賛成できかねます。もちろん、両方が中途半端になるのであれば特化という手もありますが、基本的には両方やるのがおすすめ。
行政書士過去問集は肢別と択一どちらが良いのか?

これ以外にも多肢選択、記述、文章理解もある程度訓練しておく必要があります。

この段階で、なおさら過去問だけの学習では合格できなく感じます。

過去問を広くとらえる。

私は過去問学習で合格ラインに到達できると考えています。

確かに、過去問で問われた内容だけでは合格点に届くことはありません。

過去問で合格できるという意見には、過去問で問われた内容だけではなく、程度広く捉えるという意味が含まれています。

出題者との対話や駆け引きという表現をする方もいますが、同じことです。

例として今年の問題から、

2024年問題5憲法。
肢の3・4・5が同じ判例からの出題。
この判例(旭川学テ事件)は平成29、30年と連続出題。
平成29年は肢の4、平成30年は肢5と同様。

では、肢の3は?というと未出。

このように以前問われた条文・判例の前後が出やすいという傾向が見て取れる

この1問に限ったことではなく、問題17・25も同じ手法。

重要なのは、【前後や類似が出る】が過去問から学べることである点だ。

同様に、捏造された規定や他の法律の規定を合成したキメラ問題(今年でいえば、問題15、16)から似たような規定は注意すべきだ、ということも学べる。

これらは過去問そのものではないが、過去問が教えてくれることという点で、過去問で学ぶべきところとだと言える。

この点まで踏み込めば、記述抜きで合格点を超える

さすがに、基礎知識で政治が出るなどと言う広すぎる解釈は危険ですが、相当程度広く捉える必要があります。

検証データー

次に具体的にどの問題が過去問知識で取れて、どれが取れないのか見ていきます。

取れる、取れないに関して、

  • 法律の学習は行政書士試験が初めて目線で判断。
  • 前提知識で正解を出せる問題は取れると判定。問題のみではなく、解説に書いてある、書いているであろう点まで含めて判定しているため、独自の結論になっている。
  • 過去出題テーマ・判例が出ているから取れるとはしていない、論点が違う・ズレている場合取れない判定。
  • 消去法で正解が出るものは取れる判定。
  • 過去問そのものだけではなく、過去問題集の解説・解説に書いてあるであろうと思われる部分で正解が出せるものは取れる判定。

上記理由で他(市販書や各予備校の判定)とは違う結果になっているはず。

過去問過去10年肢別
1基礎法学×××
2×××
3憲法×××
4×××
5××
6
7××
8行政法
9×
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20×
21
22
23××
24×
25×××
26×××
27民法
28×××
29××
30
31×××
32×××
33×××
34×××
35×
36商法×
37×
38×××
39×××
40×××
41多肢選択憲法×××
42多肢選択行政法×××
43多肢選択行政法×××
44行政法対象外対象外対象外
45民法対象外対象外対象外
46民法対象外対象外対象外
47基礎知識×××
48×××
49×××
50×××
51×××
52×
53×××
54×××
55×××
56×××
57
58×××
59×××
60×××

手作業なので抜け・漏れ・ズレ・解釈違いはご容赦ください。

独断と偏見で判断していますので、気になる方はご自身で調べてください。

乱暴に聞こえるかもですが、出たところをテキストや六法にチェックを入れていく作業は効果的であり、次に狙われやすいところが肌感でわかるようになってきます。

記述は過去問で問われた内容だから書けるとは言えない、その上採点基準がブラックボックスなため対象外。

では、どのように攻略していけばよいのか?

過去問が実際にどの程度再出題されているかを見てきました。

単に過去問を覚えれば受かる試験でないことは見てきたとおりです。

では、どのように攻略していけば来年度試験で合格することができるのでしょうか?

独学しか選択肢がないのであれば、最大限の質・量でカバー

最も難しい選択が独学です。

私は独学で合格はしていますが、二度とやりたくありません。

独学の難しい点は初動と理解までの期間の長さ。

初動は言ってしまえば未知の言語を自力で理解していくような困難さがあります。

その上、理解までの期間がどうしても長くかかる。

そのため、勉強の質・量ともに合格水準に至るまでにかなりの量が必要になってきます。

さらに、過去問知識を得るだけでは足りないのは見てきたとおりで、ずらしの部分をどうやってとっていくかが課題になってきます。

単純に過去問の前後だけでも学習量は3倍になります。

すべてを押さえるのはほぼ無理なので、択一過去問知識・記述・多肢選択・文章理解対策まではマスト。

無理のない範囲で言えば+αで重要判例に絞った判例集を読み込んでおくのがおすすめ。

とはいえ、書籍を積めば30㎝を軽く超える量になります。

私も自分が使った書籍で本棚が一段埋まっていました。

これを1年未満でさばいてくる怪物たちが蠢く世界が独学ワールド、故に修羅の国と呼んでいます。

独学の方に向けた記事(現在更新作業中)

旧バージョン 

できるなら何らかの講座を受けておきたい。

絶対に講座でないと受からないところまで難しくなっているわけではありません。

数年かけて問題ないのであれば独学も現実的な選択になりますが、

1年以下の時間で現実的に合格を狙うとなると、講座の利用を強くすすめます。

独学との違いは、理解までの速度が段違いである点と、過去問をずらした出題に対してもインプットの段階で無理なくカリキュラムに練りこまれています。

極端な例になりますが、東京から京都に向かうのに、

  • 新幹線が予備校
  • 在来線が要点集約型
  • 自転車が独学

独学は気が付いたら北陸方面を走っているようなことが珍しくありません。

現実問題、受かる確率を高めるために受けられるのであれば、受けたほうが良いという結論になります。

2025年特におすすめなのが、資格スクエア。

予備校系でもっとも安価で内容も濃い。

詳しくは、

こちらで紹介しています。

基本的に時期によって選ぶ講座は変わってきます。

詳しくはこちらを読んでみてください。

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